選択的夫婦別姓なんてどうでもいい?そんなわけない。

こんにちは。Sugurupapaです。

昨今、政党がマニフェストに入れたりCMになったり、「選択的夫婦別姓」という言葉を耳にする機会が増えた気がします。

正直わたしも最近になってから知った言葉です。。

「ぶっちゃけ選択的夫婦別姓なんてどうでもいいし」

居酒屋で20代の男性グループの会話を聞いて悲しくなり、1人の既婚男性として考えを発信することを決めました。

誤解がないようにお伝えしておくと、わたしはより多くの人に賛成してほしいわけではありません。

「賛成でも反対でもよいけれど、自分の頭で考えてみてほしい」

と思っています。

選択的夫婦別姓とは


かんたんに、選択的夫婦別姓についての基本情報を解説します。

選択的夫婦別姓とは何か?

そもそも選択的夫婦別姓とは、法務省によって以下の通り定義されています。

夫婦が望む場合には,結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏を称することを認める制度


現在の民法ではカップルが結婚すると、必ずどちらかが名字を改めなければなりません。

女性側の名字を改める場合は「嫁入り」、男性側の名字を改める場合は「婿入り」と言われます。

ちなみに、「サザエさん」に出てくるマスオさんは、サザエさんの家に住んでますが名字はマスオさん生来のフグタを名乗っていますので、婿入りではありません。

選択的夫婦別姓についての議論・裁判状況

選択的夫婦別姓についてはかねてより議論が繰り広げられており、そもそも日本国憲法第24条に反するのではないか、と裁判も行われています。

日本国憲法第24条

1項 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

2項 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

日本国憲法より引用

結果としては2015年、2021年にそれぞれ最高裁により「憲法違反ではない」と判断されています。

最高裁の判断は,選択的夫婦別姓制度に合理性がないとしているわけではなく,夫婦の氏に関する制度の在り方は,「国会で議論・判断されるべきである」というものです。

つまり、司法に照らして「Yes or No」で決めるものではなく、国会で国民の意見や社会の変化を十分に踏まえ、真摯な議論がなされた上で決めるべきものだとしています。

選択的夫婦別姓を自分ごとに感じたきっかけ

ここまで選択的夫婦別姓について説明してきましたが、正直言うとわたしもこないだまで他人事だと思っていました。

自分の性は生まれた時から決まっていたし、母親の姓もすでに父親の姓に変わっていたし、それが当然のこととして疑ってもいませんでした。

でもある日、妻とこの話題になって関心がなさそうにしていたら、

妻

じゃあSugurupapaが自分の名字を変えてって言われたらどう?

Sugurupapa
Sugurupapa

…ちょっと考えるわ


こんな会話が起きてしまいました。

そのときはじめて女性は考える余地もなく、半強制的に名字が変わってしまうことに気づきました。

妻は生来の名字に思い入れがあり、名字が変わることで自分のアイデンティティを失った気分になる、これまでの自分が成し遂げてきたことを証明するものがなくなってしまうように感じると考えていて、

Sugurupapa
Sugurupapa

妻にとって名字は宝物のように大切なものだったのに、
話し合いすらせずに奪ってしまっていたんだ…


これまで考えもしていなかったことに気づきました。

大切に感じるものって本当に人それぞれですよね。

仕事が何より大切な人もいれば、家族が大切な人もいる。

車好きの人なら愛車や車に乗る時間が大切だし、アニメ好きの人ならDVDやフィギュア、アニメを見る時間自体が大切かもしれない。

あなたのパートナーが大切にしているものや価値観、自信を持って答えられますか?

わたしは結婚5年目で妻と前述の会話をしたので、妻のことを知っているつもりでぜんぜん知れていませんでした。。

選択的夫婦別姓に対する1人の男性としての意見

わたしは、夫婦の姓について真剣に話し合えるカップルや夫婦が増えたら素敵だと思います。

自分の愛する人にとって大切かもしれないことを大切に思える、気遣える、それ自体が本当にすばらしいことだと思います。

そう前置きをした上で、わたし自身は「選択的」であるなら夫婦別姓に賛成の立場です。

SNSや飲み会とかで、「今日から(旦那さんの名字)になりました!」

嬉しそうに改名を報告してくれる人は名字を変えることが素敵な選択だと思うし、

「できれば名字を変えたくない…」
「名字を変えるくらいなら結婚したくない!」

と思う人は名字を変えないまま結婚できるなら、大切なものを失わずにもっと素敵な人生が開けるんじゃないかと思っています。

名字ごときで大袈裟だと思う人は、婿入りすることを提案してみてはいかがでしょうか?

その提案自体ではなく、パートナーの名字を大切にする姿勢はきっと相手からも喜ばれると思います。


ちょっと話は変わりますが、、、

世の中のお父さんやお母さん!

もし娘が(大きくなって)こんな風に言われたらどんな気持ちになるでしょうか?

「名字を変えたくない!」
「いまの(自分と同じ)名字のままでいたい!」

わたしだったら娘が自分の名字に誇りを持ってくれたら嬉しいし、できることならその願いを叶えてあげたいです。

選択的夫婦別姓の議論が発展するために

最初にお伝えした通り、わたしは選択的夫婦別姓に対して誰かの意見を変えたいと思ったり否定したいとは思っていません。

日本は民主主義の国なので、基本的には国民の総意が制度になります。

一人一人が歩んできた過去、歩んでいく未来が違えば、価値観も異なるのでどんなトピック・命題に対しても賛成派と反対派がいて然るべきだと思います。

ただ、賛成派と反対派はそれぞれ相手のことを敵だと思わないでほしいんです。

仕事だって考え方が違う相手とうまくやっていけなければ、成功しないのと同じです。

考え方の異なる相手をどう受け入れて、一緒に一つの方向に向かっていくことが大事なのではないでしょうか?

そうやって相手のことを知ろう、理解しようと思う人が増えていけば、この制度が変わる・変わらないにかかわらず、もっと多くの人が住みやすく、居心地の良い日本になるのではないかと思います。

選択的夫婦別姓だけに限ったことではないはずです。

自分の大好きな日本がもっと愛と思いやりのあふれる国になることを心から願っています。

Sugurupapa


P.S.
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